実際の皆既日食時の撮影を考えると、露出時間は1/500秒~数秒の範囲で
段階的に行う必要があります。しかも露出時間が長い時はミラーアップの振動に
ついても考慮する必要があり、これをすべて手作業で行うのは、出来ないことは
ないでしょうが、それに集中するあまり眼視で皆既日食をみることが出来なく
なるかもしれません。
そこで、このいくつかの課題をすべて自動でパソコンにやらせて、自分は
悠々自適に眼視できるようになる自動撮影を併用することをお勧めします。
管理人は2009年7月22日の皆既日食の際は以下の方法をとりました。
使用したカメラはCanonのEOS KISS X2でしたが、これのライブビュー撮影は
事前にミラーアップされて撮影可能とのことで振動レスで撮影可能となります。
そこでEOS Utility+Windowsの自動操作プログラム(UWSC)の組み合わせで
リモートライブビューで撮影してみました。具体的にはインターバル時間を
露出時間に合わせて調整するスクリプトを作成し段階的にかつ自動で撮影を
行うことができました。
EOS UtilityとUWSC
段階的に露出(2009/7/22皆既日食 1/4秒から2秒までの4コマ)
ただひとつ心残りであったのは、露出時間の割り振りが快晴を前提としたもので
あったのですが、当日の撮影地は薄曇りであったため、使えないコマが複数出て
しまったことです。やはり、幾つかのケースを事前に想定することも重要と思いました。